わたくしの、ダリフラ観
眠れないのでしばしば思うことについて書く。
タイトル通り、アニメのお話である。
ダーリンインザフランキスというアニメがあった。あらすじはまあホームページに乗ってると思うので省くけれど、SFで、古典的ストーリーとオシャレにデザインされた画面で全体通してそこそこ。
だったのだが、とかくラスボスである「VIRM」なるエネミーの思想が我が身には余りにも甘美すぎて振り払えない禍根を残していった。
彼らは地球外生命体(思念体のようなもの)で、
曰く、彼らの主張は「生命は身体や個を投げだし凪のような快楽
に身を任すべし」というようなことだった。
来歴など明確には作中で描かれていなかったと思うが、おそらく生命のある星を侵略し、そこで住人の身体と個をなくさせ、残された意識をまどろむ集合思念体の中に統合…ということを繰り返していたのだと思う。(奪った何かをリソースとして使用していたのかもしれないがそこも描かれていない)
私は、日頃より無になりたいという願望が強いため、こやつらが現れて自らの思想を話してからは、もうボーイミーツガールや痛みと前進を伴うドラマなども耳半分、なぜこんなに彼らはVIRMに抗うのだろう、なぜ悪とされるのだろう、素敵なご提案、飲むしかないではないか、いやまあ主役たちは自らの足で立って生きることを選ぶのがセオリーだけども、などと考えざるを得なかったのである。
この類のエネミーはおそらくポピュラーで、
ダリフラの発明ではないだろう。
しかしながら、「言いたいこと全部言ってくれてるやつ」として、印象深かったのである。
VIRMは討ち払われたが、また現れるぞとの言葉を残していった。本当にそれが羨ましい。
進化の果てに、人間も何もせず、ただ夢を見るだけのものに成り果てればよいのにと思う。